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2007年05月19日
真を写さぬ写真
今日の記事は「おことわり」です。
以前、こんなことを書きましたが、記憶色のこと以外にも、私の写真は被写体本来の姿とは限りません。
私は撮った写真をなんの編集もせずに載せているわけではありません。画像サイズの変更はもちろんですが、ホワイトバランスや明るさ、コントラストの調整、濃淡の調整なんかもよくやってます。
それからフィルムで撮った写真をデジタル化する際には、必ずフィルムやスキャナーのガラス面にくっついたホコリが読み込まれてしまうのでゴミ取りが必要になります。自動でソフトがやってくれるんですけど、いまいち信用できなくて自分でちまちまと写りこんでしまったホコリを消しています。
あまりやりませんが、ひどいときにはゴミだけでなく、写りこんでしまった不要なものも消してしまうことがあります。たとえばこの写真は、海面に杭のようなものが多数写っている場所があったのですが、ちょうど画像サイズの関係から杭ではなくゴミにしか見えませんでした。したがって写真の雰囲気を壊しかねないので消去した次第です。
この他もっと派手に手を入れている場合もありますし、写真によってはなにもせずに画像サイズだけ変更しているお見せしているものもあります。
これなんかも相当手を入れてますし、時にはお絵かきに近い場合もあります。私のイメージに出力を近づけているだけで、真の姿をお見せしたいわけではありません。たとえば女性の写真を撮ったときに、被写体本人が気にしているシワ・シミ等の身体的特徴があれば消します。
とにかく自分のイメージにそぐわないものは消しますし、修正もします。レフ板も使うし、ストロボも使います。要は私の写真は本当の姿をお見せできるものではないということです。
時には撮影に当たって演出もすると思います。
ただ(嘘かほんとか分かりませんが)カエルに接着剤を付けて固定し、ゆっくりといろいろなアングルから撮影をして・・・みたいなことは絶対にしません。こんなことをしている人がいるというのを雑誌で読んだときには唖然としました。
私も幼少の頃には池や田んぼでカエルをつかまえて、最後には殺してしまったことも少なくありません。しかし分別ある大人がこんなことを平気でしたうえに、あろうことかその写真をコンテストに応募するなどというのは、もはや狂気の沙汰に近いのではないでしょうか。
私の持論は「綺麗な心を持つ人間だから綺麗な写真が撮れるというのは間違い」です。綺麗な写真を撮ることは心の綺麗さとは別問題。きっとコンテストの審査員だって、まさかカエルに接着剤が付いているとは思わないでしょう。
話がわき道に逸れてまとまりのない文章になりましたが、言いたいことは私の写真は「接着剤」みたいなことはしないけど、だからってホントに目に見える風景とかではありませんよ、ってこと。
: えだまめ : 14:43
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