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 2004年1月31日 記憶色

真を写すと書いて写真ですが、写真や画像のデジタル化が進み嘘なんだかホントなんだか分からないものが巷にはあふれています。もともと「青」と一口に言っても、青の種類には明るいものから暗いもの、緑がかったものもあれば紫色っぽいものもあるので、人によって「青」のイメージが微妙に違ってくるはずです。

おかげでフィルムで撮影している頃はそれほど問題にならなかったことが、デジカメの世界では問題になります。「記憶色」と言われる問題です。たとえば空をデジカメで撮影して、家に帰ってパソコンのモニタに出力したとします。このとき撮影時の空が見せていた本来の色がそのまま表示されると、「あれ?空の色がずいぶん白っぽいな」と、たいていの人は感じてしまうのです。同様のことは桜の花びらとか、肌色等に起こりやすいようです。

実際にコンパクトタイプのデジカメは、記憶色に近い画像を作れないと「発色の悪いカメラ」として売れないそうです。ですから、「嘘ではないけどホントでもない絵を出力するカメラ」を作るため、メーカーさんは頑張っているわけなのです。

 


 

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