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 2005年5月1日 古狸のいた町

麻布狸穴町(あざぶまみあなちょう)の町名の由来には、長い坂の下(たぶん狸穴坂のことなのでしょうね。実際長い坂道でした)に古狸の棲む洞穴があったことにちなんでいるそうです。

昭和37年の「住居表示に関する法律」実施により、山ほどあった東京の町名は統合が進みました。私が生まれる前の話ですし、なにより東京出身でない私は書籍や伝聞でしかその事実を知りません。たまたま以前新宿区で仕事をしていたので、新宿区に町が多い理由を人づてで聞きました。
さらに古い話になりますが、 ヨドバシカメラのヨドバシなんて「社長の名前が淀橋さんなんだろ?」くらいに考えていました。以前は新宿区ではなく、四谷区、牛込区、淀橋区だったなんてことは、もちろん知りませんでした。(昭和22年に現在の23区が成立したそうです)

麻布狸穴町があるのは港区ですが、その港区も、麻布区、芝区、赤坂区に分かれていたそうです。いいか悪いかは別にして、狸穴町の名前は残りました。町自体はとても小さな区画で、10分もあれば外周を歩けてしまうと思います。そんな予備知識があると、なんてことない散歩が何倍にも楽しめてしまうんです。

※参考文献 - 月刊東京人(都市出版発行) 5月号および江戸東京学事典(三省堂発行)


 

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