andante
2009back numberblog (Andantino)Photoglossaryotheredamame

 

 2004年1月7日 街の光

まだ撮影に対して今ほど貪欲さが無かった頃でしたので、とてももったいない旅行だったなと今更後悔しております。
撮影はしませんでしたが、ロンドンの夜の情景が今も記憶に残っております。東京の街中に停まっているととてもヤクザな香りのするメルセデスも、リッツホテルの前で佇めば趣のある優雅さを漂わせるのです。もっともドイツ車ですけどね。思わず見とれちゃいましたが、撮影するのを忘れて自分の泊まるホテルにさっさと帰ってしまいました。
やっぱりヨーロッパにはヨーロッパ車、アメリカにはアメ車、日本には日本車が一番合うんでしょうか?

日本のようにけばけばしいネオンが無いうえに、蛍光灯の明かりに慣れた日本人にとっては暗いとさえ感じる夜のロンドン。本当に素敵な街でした。もっとも汚い通りも、それなりに存在してましたし、全てを肯定する気はさらさらありません。
なにより私は、靖国通り沿いの歌舞伎町で見られる光の洪水も嫌いではありません。あれを下品な光と形容する方もいらっしゃるとは思いますが、人間がある意図を持って作り出した光です。まさにアジア的な活気なのではないでしょうか。

カメラというものが所詮「光」を記録する道具でしかないのなら、自然の光も人工の光も、また上品であれ下品であれ、いかに雰囲気たっぷりに切り取るかが撮影者の腕なのでしょう。

歌舞伎町を撮影しに行きたくなってきたなぁ。でもうかつにカメラを構えると、恐いお兄さんに胸ぐらつかまれそうでシャレにならんし私には無理か・・・。

 


 

カレンダー